第8節 取引の検証法

取引検証するだけであれば、ノードがその役割をすべて果たす必要はありません。

普段は、最長チェーンの各ブロックヘッダーを確実に持っているノードから、そのデータを持っておけば良いだけです。

 

※マイニングを行っているノードからデータを取り寄せて検証することになっています。ブロックチェーン全部を取り寄せるのではなく、取引した部分だけ取り寄せるようになっています。スマホユーザーだとデータの容量の関係で難しいと考えられます。

 

検証時に、その取引を含むブロックのハッシュツリーを要求すれば良いです。

ユーザー単独では取引を検証できません。

しかし、その取引を含むブロックのハッシュツリーを調べれば、ネットワーク上のいずれかのノードが取引をしたことが分かります。

また、その後にブロックが連なっていれば、ネットワーク全体が取引を承認したこともわかります。

善良なノード群がこのネットワークをきちんとコントロールできていれば、この検証法は信頼できます。

しかし攻撃者(改ざん者)の力が強くなると、当然ながら信頼性は低下します。

各ノードは自身で取引を検証できるので問題ありません。

しかし、この検証法しか使わないユーザーは、仮に攻撃者がネットワーク内で一定の演算能力を持つ場合、ねつ造された取引を見破れません。

これに対抗するには、不正ブロックを発見した善良なノードが、そのことをユーザーに知らせるような仕組みが必要です。

その場合はユーザーに対して、ブロック全部をダウンロードして問題がある取引の整合性を確認するようなシステムがあればOKです。

頻繁に支払いを受けるようなビジネス利用者は、セキュリティを確保するために素早い検証が必要なので、他者に頼らず自身でそのような検証用のノードを設置すべきだと考えられます。